亜音有星は、宙組の中でこれから特に注目しておきたい男役の一人だ。
華がある。
舞台に出たときに目が行く。
若手スターにとって、これは非常に大きな武器である。
現在の『黒蜥蜴』では、桜木みなと演じる明智小五郎の部下・木津を演じている。
現在の宙組を上から見ると、桜木みなと、水美舞斗がいる。
その下に鷹翔千空。
さらに風色日向、亜音有星。
かなりスター候補が揃っている。
だから亜音にとっては、チャンスが多いと同時に競争も激しい。
ここで重要になるのは、単に「路線に乗っているかどうか」ではない。
観客に、
「亜音有星をもっと見たい」
と思わせられるかどうかだ。
宝塚のスターは不思議だ。
役付きが大きいからスターになるとは限らない。
ほんの数分の出番でも、客席をつかむ人がいる。
逆に大きな役をもらっても、印象を残せなければ次にはつながらない。
亜音はこれから、その勝負をする段階に入っていると思う。
そして現在の宙組は、若手が育つにはかなりいい環境だ。
トップの桜木は宙組育ち。
長い下級生時代を経験し、少しずつ階段を上ってきた。
つまり若手にとって、「宙組で育ってトップになる」という実例が目の前にいる。
これは大きい。
さらに水美舞斗という外から来たスターもいる。
組の文化だけでなく、別の組で培われた男役芸にも触れられる。
亜音有星がこの環境で何を吸収するのか。
そして自分にしかないスター性をどこまで作れるのか。
今後の宙組のスター戦線を見るうえで、かなり重要な名前になってくると思う。
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